ボクシダイ行進曲

ボクシダイ行進曲

赤裸々by。

ナンて日だ

 

ナンを食べたお話。

 

その日は午後1から上司と後輩と仕事だった。

午前中の仕事を終え現場へと向かう最中の上司からの電話、内容は昼前ということもあり飯どうする?というもの。

あれやこれやと提案する上司に申し訳なさを思いつつ、特に食べたいものもなかったので「なんでもいいですよ」と言いかけた刹那、上司の「近くにタージマハルっていうインド料理屋が──」に食い気味で「そこ行きましょう」と返答。だってタージマハルだぞ、面白そうに決まってる。

そんな浅はかな考えで昼飯が決まった。

 

からしたら初インド料理屋。入店と同時に鼻を刺した香辛料のニオイに「この場合の漢字は匂い?臭い?」と疑問をいだきつつ、美味しそうだったBランチを注文した。

飯が出てくるまでの間、目の前にあった仏陀?の肖像画の額縁が無駄にライトで彩られてたのと、肖像画が曲がって飾られていることが物凄く気になった。

他愛もない雑談を交わしながら待つ。その中で上司の「なん(どの種類)のナンが美味そうだと思うよ」をきっかけに本日のナンなん戦争が始まった。

戦争は基本的に後輩を苦しめ、話すたびに気温が下がらないダジャレを連発し、僕や上司からもらい事故とも言えるダジャレを聞くたびに苦虫を噛み潰したような居所の悪い顔をしていた。

 

しばらくして顔を大きさを軽々と超えるナンが登場してからは空気が一転した。意識が会話から食事へと移ったからだ。各々バカみたいに熱いナンをちぎりカレーに浸して口に運ぶ。久々に食べたナンはとても美味だった。

そんな上機嫌な僕は次第にナンの恐怖を感じていった。食べても食べても減ってる気がしないのである。半分食べたあたりでこれは午後の仕事に響くと思った時、上司の「ナンおかわりで」で胃袋が爆発する未来を予期した。

上司は「ダメならお前らにあげるね☆」と上機嫌で予防線を張り、それを読んでたのか、おかわりナンは食べやすいように数個に切れた状態で運ばれてきた。厨房のインド人の優しさか、はたまたこれなら3人で残さず食えるだろ言っているのか、なんにせよ延長線が決まった瞬間だった。ナンだけに。

ナンを丸め圧縮して食べる後輩に襲いかかった弾力という暴力、それを目前にした上司は「流石だなぁ!」と煽る煽る。なんとか食べきった僕はしばらくナンとカレーを見たくないと思った。ナンだけに。

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そんなこんなで、午後の現場は誰一人としてキレのいい動きが出来なかった。現場も現場でめんどくさい客を引いてしまい、ダウナーな僕らは散々な目にあった。

みんな揃って「なんとなく体が重いな」ともう墓穴を掘ってそこに家を立ててしまったレベルのダジャレをかまし、挙句この状況を作り上げた張本人が「ほら、言えよ。小峠が言ってるやつ」と自分に振ってくる始末。

なんて日だ。と叫んだことは言うまでもないというオチ。

そんな1日だった。