ボクシダイ行進曲

雑記気分記

赤裸々by。

じょうじ


地雷というものがある。

地雷は人や物を殺傷・破壊することを目的としており危険なものだ。たまにTVでやっている地雷除去のドキュメンタリーを見ればその悲惨さは一目瞭然である。
そんな地雷にも欠点はある、それは踏まれずに通過されると起爆しないということだ。地雷は踏まれることで初めて起爆する、起爆すれば効果は大、しかし起爆しなければ効果は皆無。地雷は踏まれることを前提に作られている。
つまり地雷は認識されると効果をなさないと言える。「あ、地雷がある」と認識され跨がれると起爆しない、地雷は認知されず踏まれ初めて効果を得るのだ。

 

以下の動画を見て欲しい。

これは地雷ではない。なぜなら踏まずべくして爆発しているからだ。言うなればこれは爆弾、時限爆弾と言う方が合致している。
これを見た友達がふとこう言った。
これは予告動画じゃなくて警告動画

 

GW、観光地は人で溢れかえる。
連休だから遠出しよう、そんな考えの人は少なくはない。逆に近場で済ませようという人もいる。その人たちは必然的に最寄りのデパートやアミューズメント施設などへ赴くだろう。そのためそれを見越したイベントやらが各地で企画されている。
それは映画も例外ではない。映画会社はGWを見越して目玉となるラインナップを用意してきた。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
ちはやふる 下の句』
ズートピア
名探偵コナン 純黒の悪夢
テラフォーマーズ

このラインナップを見て思うのは、なぜこの時期にテラフォーマーズは封切りに踏み切ったのだろうという疑問だ。どう考えたって勝てるわけがない、特にシビル・ウォーには。世界のMARVEL相手に真っ向勝負・不意打ち・闇討ちどの手段を取ろうと勝てるわけがない。テラフォーマーズ制作委員会にはどのような勝算があったのだろうか。
今世紀の謎がまた1つ増えてしまった。
シビル・ウォー・ちはやふるが成功を収める中、今年の駄作コスプレ映画として完成しつつあるテラフォーマーズ。ここからは実際に見た上での感想を綴っていく。
 
ここから先はネタバレあるよ。
・政府特殊部隊の制服がださい
・いきなり宇宙へ
・全員日本人なのになぜ会話に英語を挟むのか
・日本政府のお偉いさんのビジュアルがカイジの帝愛グループの人たち
小栗旬ゼルダの伝説ギラヒム
・キャラ設定がそれなりに守られてる中で何1つ守られてないギラヒム
・新調したジャケットの感想を必要以上に聞いてくるギラヒム
・テラフォーマーの体型が歪である意味いい気持ち悪いを持っている
・演技が棒、とくに主人公「なにしてんだてめぇ」
・変身薬がオレンジジュース
・ゴッド・リーの演技が舌足らず
・ゴッド・リーのガス噴射がかめはめ波
・ゴッド・リー素晴らしい噛ませ犬だった
・地球へは帰らない→5分後→やっぱ帰るぞ
・テラフォーマーに囲まれているピンチの最中でもなぜか会話
・そして空気を読んで襲ってこないテラフォーマー
・艦長の変身姿がライオン丸
・まりこ様とニジイロクワガタの人のキャラがバカすぎ
・まりこ様とニジイロクワガタの人がゴキブリレイプされる
・なぜやーさんはくりからもんもんを見せて死ぬのか
・宇宙船が墜落したのに煙が上がらない
・山Pの第2変身姿が甲羅を背負ったゼブラーマン
・テラフォーマーの卵が馬鹿でかい、どっから産んだんだ
モスラ出てきた(武井咲)
・鱗粉をまき散らし粉じん爆発、爆発オチなんて最低!
・のけぞった格好で飛ぶ主人公
・生身の主人公に負けるテラフォーマー亜種
・盛り下がった微妙なところで上映終了
・エンドロール見て知ったケイン・コスギの存在
・三代目が主題歌歌ってんのか
・CGとキャストの無駄使い、制作費の大半をそれに使ったのでは
・へたなコスプレ大会
以上、見てわかる通り酷い内容の映画だった。
原作を愛読しているためそれなりにくるものがある。何度「なんだこれ……」と言ったことだろう。ギラヒ━━小栗旬や山Pがよく出演を承諾したなとある意味感動した。
テラフォーマーと戦う際の変身、それはこの映画の大きな魅力の1つであり手を抜くことができない。そのためか原作のキャラに近いクオリティの仕上がりであった。ただ上記にも書いてあるように、ライオン丸ゼブラーマンモスラが出演していたのは何かの間違えだと思いたい。 

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変身のことを現地で知らされ、それをさも当然のように使いこなす主人公ら。仲間内で変身の話もしていないのにいつの間にか仲間の能力を熟知しているかのようなやり取り。嫌悪を懐いてた殺人鬼のクルーに秒で惚れるまりこ様。

わけがわからない。
抑揚のないテンポ、描写不足、説明不足で進む話。見どころのはずの変身シーンなどで律義に待機してるテラフォーマー、そして盛り上がらないバトルシーン。無駄に伏線に張り次回作を狙っている描写があり失笑するレベル。

最初から最後まで15点の等速直線運動が続く感覚で、1500円の睡眠時間だった。

上映後に公式サイトを覗くと『絶賛・期待コメント』という項目があり、各著名人からの「ハラハラした」「おもしろかった」などの感想を見てステマ活動に勤しんでる印象を受けた。
ゴッド・リーのかませ犬やストーリー進展・変身姿など原作の再現がそれなりにできていた。しかし技術的問題があるのかどれもこれも中途半端な再現であった。そのため見終えてまず思ったのが、
なぜ中途半端にベストを尽くしたのか。
であった。
 
もし周りに「あ、山Pとか小栗旬出てて原作が人気で三代目が主題歌歌ってるからおもしろそう!観に行こ!!」なんて思ってる人がいたらロープで縛ってでも止めて欲しい。これを見るぐらいならコナンを見た方が何倍もおもしろい。
アイアムアヒーローちはやふる。どちらともここ最近の邦画で評価が高い映画。しかしこの作品で実写邦画の大進撃は終わりを迎えてしまったようだ。
 
シビル・ウォーは実写、テラフォーマーズはコスプレ。これが僕の振り返っての感想。
もしこんなコスプレ無計画火星旅行があったとしたら是が非でも参加したくない。
物は試し、ここまで悪評してきたがある意味観る価値がある作品だ。GWに特に予定がなく暇を持て余してるのなら観てみるのはいかがだろう。